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夢の中で [思い出]

 私がまだご幼少の頃、といっても小学6年生でしたがJ君という真面目な男の子が転向してきました。お父さんは転勤族で大きな広い庭のある社宅に住んでいました。東京から転校してきた彼は成績もよく人懐こい性格だったのですぐに友達もできました。お母さんも非常によくしてくれて我々田舎者の子供たちを家に上げ都会の洗練されたおやつをよく作っていただきました。遠足なんぞ行くとJ君がお母さんお手製のカツサンドなんぞを「食べる?」とか言ってくれてよくお裾分けをしてもらってました。カツサンドなんてこの時食べたのが初めてでした。そのJ君が唯一苦手だったのが体育。特に水泳が駄目でプールサイドで縮み上がっていたのを昨日のことの様の思い出します。私も駄目なほうでしたが彼は更に恐怖心があるようでしたね。父兄参観のときにこのことが話題になったようで彼のお母さんは担任の先生から「お宅の息子さんはひっかぶい」と言われたそうです。実は彼の家にいつものように遊びに行っているときにこのお母さんに訊かれたのです。

J君のお母さん:「○○君、鹿児島弁でひっかぶいってどういう意味?」

私:「弱虫っていう意味です」

これを聞いたJ君のお母さんはどこか悲しげで怒っているようにも見えました。そりゃあそうですよね。このときの感情は実は今でもよく覚えていて時々意味もなく夢に出てきます。きっと潜在意識に埋め込まれているのでしょうね。潜在意識といえば先日放映されたレオナルド・デカプリオと渡辺謙の「インセプション」。訳がわかりませんでしたね。夢の中で夢を見て更にもう1階層降りた深いところで夢を見る。その中で他人の潜在意識を盗み見たり、別な意識を植え付けたりするというお話でしたがSF好きな私でもちょっとついて行けない話でした。他人と同じ夢を共有してその中でまた更に夢を見るなんてね。映像の奇想天外さはぴか一なんですがストーリーの論理性がねえいまいちでした。


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