SSブログ

南薩ポタは修行だった?その2 [サイクリング]

 前回までのお話はこちら。

http://takesama.blog.so-net.ne.jp/2012-08-05

 まあ正直言ってこれだけの個性溢れる(溢れすぎやね)メンバーが揃って物事がつつがなく進むわけもございません。新幹線1本乗り遅れるくらいよくある話です(笑)。移動の時間を少し調整すれば済む話しで記念撮影が終わったらささっと次行きましょうねって、こーらおめーらいつまではしゃいどんねん!!と某氏なら怒鳴り散らすところでしょうけど冷静沈着な私は黙って次の行動に移ります。そうすると負い目のあるお二方がコソコソと「おい、moumouさん怒ってはるでー。はよせんと。」といいながらもサングラスの奥の目はニタニタしております(笑)。

 

0029.JPG
                                                                                                                                                                                                                                        
 
  この日は台風11号が沖縄に差し掛かるかどうかのタイミング。薩摩半島の南部も強風域の端っこにかかってきていましたので風が強く雲の流れも速かったですね。ただまあ余り日差しが強くならずにしかも追い風モードでしたのでこの日は比較的快適でした。
 ロワールの昼飯をたらふく平らげた一行は次の目的地「美山の沈寿官窯」を目指します。伊集院の駅前から美山まではプチヒルクライム。食いすぎた我々には少々きついですがまあ距離的には大したことはありません。追い風に乗って坂を上り美山の沈寿官窯に到着。
 
 
 0002.JPG
 
 
 
 
 
 
0003.JPG
 
 
 
 
 
 
 
0004.JPG
 
 
 
 
 
 
0005.JPG
 
 
 
 
 
 
 
 
0006.JPG
 
 
 
 
 
 
 
0007.JPG
 
 
 
 
 
 
 
0008.JPG
 
 
 
 
 
 
 ここは私はもう3回目になりますが、工房の詳細とか余り詳しく観たことはありませんでした。今回もささっとみて薩摩焼の工房の雰囲気だけ味わってもらうつもりでしたが、ここで様々な偶然が重なります。
 
偶然その①
 皆で薩摩焼のつぼや登り窯の写真を撮っているとあたふたとヒップバッグをまさぐりそわそわしている方が若干1名。もしかして・・・カメラ忘れた?ランチを食べたロワールさんへ電話を入れるとデジカメの忘れ物があるということ。Fuelさん食事に夢中になり忘れてきてしまったようです。朝の新幹線乗り遅れ事件に続きまたしてもスケジュールにディレイを入れたということで皆から散々突っ込まれましてこの有様に。しかもプチとはいえここまで暑い中登ってきていますので誰も「一緒に取りに帰りましょう」とは言ってくれず、Fuelさん一人で取りに行くことに。この時点では吹上浜のCRで合流することにしていました。Fuelさんの剛脚ならすぐ追いつくよねーくらいののりで。
 
★Fuelさん平謝りの図
 
 
 0009.JPG
 
 
偶然その②
 登り窯も観たしそろそろ帰ろうかなと思っていると一人の男性がニコニコしながら話しかけてきました。沈寿官窯で職人をされている方でした。我々のレーパン、ヘルメット姿にいてもたってもいられなかったそうで声をかけていただけました。自らもリカンベントに乗るサイクリストだそうで南さつま市のサイクリング協会の仕事もされているということでした。こうなると俄然盛り上がってしまって工程を案内していただくことに。
 
★案内をしてくださった沈寿官窯の職人(お名前を忘れてしまいました)さん
 
0010.JPG
 
 
 
 
偶然その③
 この方の計らいで自転車を敷地内部に入れてもよいことになり門脇に止めていたバイクを全員中に入れてしまいました。これではFuelさんこの前を通っても中に我々がまだいるとは思いませんよね。charingoさんにtac-phenさんがFuelさんに連絡をどうのこうのと言ってましたが空かされたようです(汗)。
 
この①~③の偶然が重なって普段なかなか観る事のできない薩摩焼きの工程を職人さんの詳細な解説付きで聞くことができました。何とラッキーなことでしょう。ああでもFuelさんには可哀想なことをしましたね。この記事で我慢してもらいましょう。
 
まずは登り窯の温度管理のお話から聞きました。登り窯というのは下の窯から順番に火を入れて熱を上の窯に送り1200度くらいまで上げるんだそうです。燃料は松の木。松は油が多く高温にするにはこの油が重要だそうです。そして微妙な温度管理は熱電対でのポイント実測とこのような試験チップを使って曲がり具合で温度を管理しているそうです。かなりきっちりやっているようですね。こんなものがあっても普通は見逃しますよね。
 
 
0011.JPG 
 
 
 
 
 
 
 
この後、各工程ごとに観て行きます。私もちゃんと見たのは初めてでした。かなり分業が進んでいるんですね。
 
 
 
 ☆ロクロ工程
 
0012.JPG 
 
 
 
 
☆絵付け
 
 
0013.JPG
 
 
 
 
 
☆透かし彫り
 
 
0014.JPG
 
 
 
 
 
 
周りで我々がギャーギャー騒いでいますが動ぜず、職人さんは偉いですね。集中力が違います。工程見学の後はギャラリーへ。15代沈寿官さんの作品を見て回ります。いずれもうん百万もする白薩摩の一品ですよ。溜息しか出ません。 
 
 
 
 
0015.JPG
 
 
 
 
 
 
0016.JPG
 
 
 
 
 
 
 
0017.JPG
 
 
 
 
 
 
 
0018.JPG
 
 
 
 
 
 
 
とてもこんな高級品には手が出ませんので庶民の味方、黒薩摩へ。「そらきゅう」といいます。お猪口の一種ですね。これなら1個くらいだったら買えますね。
 
 
0019.JPG
 
 
 
 
 
 
 これはすいすいさんのお土産にしましょうかねえ。工房の案内とお茶まで頂いてありがとうございました。県外からのメンバーも大変に喜んでいました。さてそろそろ先を急がねばだいぶスケジュールとずれちゃってますよ。そうこうしているとFuelさんから携帯に電話が。
 
Fuelさん:「3号線まで出たんやけどこれでええのー?」
私 :「江口浜まで行っちゃいましたかね?」
Fuelさん:「わかりまへーん」
私:「実はまだ沈寿官窯にいるんですよ。戻ってきてくれます?途中で会えるでしょう」
Fuelさん:「わかりました」
 
 ということでFuelさんはまた沈寿官窯までのヒルクライムを強いられてしましました。我々も急いで出発しなるべく下の方でFuelさんを捉まえるつもりです。沈寿官窯の職人さんにお礼を言って江口浜の方に下って行きました。丁度下りきったところでFuelさんと合流できたのでよかったですがあの坂をまた戻って来いなんて誰が言ったんでしょうねえ、鬼ですねえ(笑)。そしてここからようやく吹上浜ポタリングが始まります。その3へつづく・・・ 
 
 
 
 
 

nice!(10)  コメント(12) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。